もっと子どもに素敵な絵画体験を〜ルーブル美術館展で感じたこと
先日、国立新美術館へルーブル美術館展を観に行った感想をアップしました。
錚々たる巨匠の作品が一度に見られる機会ってそんなにないですし、「子どもに本物の絵を見せたい!」って思って連れてくる親御さんの気持ちはよくわかるんですが、なかには明らかに人ごみに疲れてしまっている子もいて、「人がいっぱいで、お母さんやお父さんとゆっくり話せないし、疲れちゃった」みたいに、イヤな思い出にならないといいな、と心配になってしまいました…。
子どもに本物の絵を見せたいと考えているのであれば、本当にやるべきなのは子ども向けにアニメキャラを使った音声ガイドを用意したり、パンフレットを作ったりすることではなく、親子がおしゃべりしながらゆっくり絵を楽しめるように、親子のみに開放する日や時間帯をつくることではないのかなと思います。
海外の美術館だと、絵の教科書に載っているような有名な作品の前で、子どもたちと学芸員や先生たちが座り込んでじっくり会話を重ねながら絵を鑑賞していますよね。
ああいう光景を見かけるたび、子どもたちにとっては、とても絵が身近に感じられて素敵な体験になるだろうなと思うんです。
日本の美術館でも、子どもたちがそういう素敵な絵画体験をもっともっとできるようになったら、絵画や芸術を日常的に楽しむ人たちが増えていくと思うんですが…。
でも、こういったことは企画展しかやらない国立新美術館ではなく、充実したコレクションがあり常設展もある国立美術館などがやるべきことなのかもしれないですね。
もしかしたら、私が知らないだけで、すでにそういったイベントがあるのかもしれません…。
ただ「ルーブル美術館展」に来ている親子連れを見て、そんなことを感じました。