独特の様式美〜パラジャーノフ監督作品「ざくろの色」と「火の馬」
渋谷アップリンクで、先週末から一週間限定ではじまったパラジャーノフ特集。
パラジャーノフはソ連当時のグルジアに生まれたアルメニア人の映画監督。
彼の作品「ざくろの色」(1969年)と「火の馬」(1964年)、二本立てで観ました。
「ざくろの色」は、18世紀のアルメニアの著名な詩人サヤト・ノヴァ。
王妃を愛してしまい、修道院に幽閉されてしまう…、という彼の悲恋の物語や生涯をもとに、イマジネーションあふれる映像がつづられます。
「火の馬」はウクライナ版『ロミオとジュリエット』(チラシの解説より)。
貧しい家に生まれたイワンは、父親を殺したお金持ちの家の娘マリーチカと惹かれ合い、愛し合うようになるのですが…。
強烈な色彩と絵画のような画面、映画のお約束や作法にまったく則っていない独創的なカメラワーク。
そんな個性的な映像に、不思議なタイミングで流れる民族色の強い音楽が合わさって、なんともいえない独特の美の世界でした。
「火の馬」はセリフがありますが、「ざくろの色」にいたってはパントマイムと合間合間にはさまる詩的な言葉が書かれた画面のみ…。
こんなに美しい映画があったなんて…!!
ジョージアにアルメニア…。
とても興味深くて、心惹かれる国です。
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★Information
「ざくろの色」
監督:セルゲイ・パラジャーノフ
1969年、ソビエト連邦
「火の馬」
監督:セルゲイ・パラジャーノフ
1964年、ソビエト連邦