うたかた日記

流れていく日々の中で感じるよしなしごとを綴ります。

Cinema「フリーダ・カーロの遺品」、飲茶

渋谷アップリンクで一週間限定で公開中の「フリーダ・カーロの遺品」を観ました。

 

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2004年に紐解かれたフリーダ・カーロの遺品。
フリーダ・カーロ博物館《青の家》からの依頼をうけて、写真に収めるプロジェクトを引き受けたカメラマン・石内都さんが、フリーダの遺品を撮影する様子に密着したドキュメンタリーです。


映画は思っていたのとちょっと違っていましたが(もっと石内さんの創作活動をぐぐっと掘り下げるのかと思っていたのですが、フリーダ・カーロの人生やメキシコの歴史や文化など、フリーダの遺品をめぐる要素全体に迫る内容になっていました)、なるべくフリーダが実際にそのモノを使っていたときのニュアンスを出して撮りたいと、衣裳に立体感を出したり、歩幅を意識して左右の靴を置いたり、細やかなところに気を配りながら撮影している石内さんの姿がとても美しかったです。

フィルムカメラを使って自然光のみで撮影するという、潔いスタイル。

シャッターを切る「カシャッ」という音や、一枚撮るごとにギッとフィルムを巻く音など、フィルムカメラならではの音とリズムのかっこいいこと!!


それから、フリーダのお母さんの出身地、メキシコ・オアハカで民族衣装の刺繍を仕事にしている女性たちへのインタビューや仕事風景も興味深いものでした。

一人、家がとても貧しくて学校に通えなかったので字が読めない、生活のために刺繍を覚えてそれでなんとか食べていっている、という女性がいたのですが、この方の地に足のついた、たくましく大らかな雰囲気がとっても素敵で…。

ぴんと背筋を伸ばして椅子に腰掛け、一針一針布に糸で描いていく。

静かな空間の中で、ブツッ、ブツッと布に針を刺す音が響く、とても印象的な光景でした。


博物館のキュレーターや通訳、石内さんのマネージャーかアシスタントらしき方など、登場する人はほぼ女性なのですが、それぞれの女性たちの働く姿や、一人ひとり生き様のにじむ佇まいの美しさが印象に残りました。

 映画のあとは華泰茶荘へ。
お昼ごはんをきちんと食べていなかったので、お腹が空いていて飲茶セットを。

 

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小籠包に大根もち、清茶。
メニューはもちろんのこと、雰囲気も素晴らしく、まるで台湾や中国に旅したかのような気分の味わえる素敵なお店です。

 

 

フリーダ 愛と痛み

フリーダ 愛と痛み

 

 

★Information

フリーダ・カーロの遺品

監督:小谷忠典

2015年、日本

 

華泰茶荘

東京都渋谷区道玄坂1-18-6

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