うたかた日記

流れていく日々の中で感じるよしなしごとを綴ります。

アルバニアの風習「ブルネシャ」

2日前のこと。
日本テレビ系列で放送されている「世界まる見えテレビ特捜部」で興味深い風習を知りました。
アルバニアに古くからある習慣「ブルネシャ」です。

 

アルバニアは超・男性優位社会で、女性は男性に口答えすることは許されず、子育てと家の中の仕事に従事し、財産を相続する権利もないそうです。
つまり、一家の中に男性がいないということは、財産を継ぎ、日々の糧を得る仕事をする人がいないことを意味し、家族が暮らしていけなくなってしまいます。
そのため、なんらかの理由で男性がいなくなってしまった家の中では、女性がもともとの性を捨て、男として生きることがあります。それが「ブルネシャ」という習慣です。

 

ブルネシャは男としての権利を手に入れる代わりに、一生、処女でとおさなければいけない、という決まりがあるそうです。
髪を短く切り、お酒や煙草を嗜み、畑仕事や放牧などの力仕事に従事する。
もともとの性別が女性である彼女たちにとって、大変辛く、また深い葛藤のあることだったと思いますが、VTRに登場したブルネシャたちはみな、家族のためにブルネシャになることを選んだと、自らの運命を誇りを持って受け入れているようでした。

 

この番組で興味を持ってネットで調べてみたところ、ブルネシャの習慣をテーマに作られた『処女の誓い』という映画がありました。
2016年のイタリア映画祭で公開されており、DVDなどにはなっていないようなので、鑑賞する機会はほとんどなさそうですが、もしもチャンスがあったら観てみたいと思います。