大仙厓展ー禅の心、ここに集う at 出光美術館
出光美術館開館50周年の記念展。
まだまだ続いています。
大仙厓展は笑いとユーモアあふれる、ゆるかわな絵で知られる禅僧・仙厓の絵が大集合。
出光美術館、初代館長・出光佐三さんの初めてのコレクションは、メインビジュアルに使われている「指月布袋図」(なんと19歳の時に購入)だったそう。
彼の最後のコレクション品になった「双鶴画賛」はじめ、堪忍柳や座禅蛙、謎多き禅画としてあまりにも有名な○△◻︎まで、興味深い作品ぞろいでした。
禅では悟りを表すとされる円相に「これくふて ちゃのめ(これ食ふて茶飲め)」という賛が添えられていたり、かと思えば、強風に耐える柳の絵に「堪忍」の文字と、「気に入らぬ風もあらふに柳かな」という歌。
「ふぁ〜っ」とあくびをしながら背伸びする布袋さまの絵など、厳しい修行を積んだからこそ言えるような奥深い絵や言葉の数々。
頼まれればどんな人にでも絵を描いてあげていて、あまりの人気っぷりで紙がたまっていくばかりなので、一時は「もう描かない」と絶筆宣言をしたほどだとか。
それほど人々の心をつかむのがわかる、あたたかく、やさしく、奥深い作品たちでした。
仙厓の人となりをしのばせる愛蔵の品なども展示されていたのですが、絵を本格的に描きはじめたのは住職を退いてからで、乞われるままに絵や書を描いたり、友達とあちこち旅をしたり、なんだかとっても楽しそうな老後を送っていたことがうかがえました。
こんなお坊さん&おじいちゃんが身近にいたら、いいだろうなぁ。
みんなに愛され、慕われていたのも頷けます。
★Information
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル
大仙厓展ー禅の心、ここに集う
10/1(土)〜11/13(日)