フランスの旅、5日目〜朝ごはんとサン・マロ ラスト歩き
サン・マロで迎える2日目の朝です。
この日の朝ごはんは、ディナンで買ったクイニーアマンと玉ねぎのキッシュに、湯沸かしポットでいれた紅茶。
クイニーアマンもキッシュもバターがたっぷりで、カロリーが横綱級。
「よりにもよって、なぜこの組み合わせにしてしまったのか…」と、欲望のおもむくまま、何も考えずに選んでしまった自分にツッコミ。
でも、とっても美味しいので、残さず全部食べちゃいました。
列車の時間が午後2時過ぎと、ホテルのチェックアウト時間を大幅に超えていたため、ひとまずチェックアウト。
ホテルで荷物を預かってもらい、最後のサン・マロの町歩きを楽しむことにしました。
本当はサン・マロの駅にコインロッカーや荷物を預けられるところがあれば、駅に荷物を置いてバスで牡蠣の名産地カンカルへ行きたかったのですが、残念ながら見当たらず。
それらしきものは、荷物をくくりつけて南京錠などで持って行かれないように固定するバーのようなものしかありませんでした。
さて、サン・マロの町、ラスト歩き。
町の西側にある門を出て、海沿いをてくてく歩いてみることにしました。
ホテルの近くに、コルセールの町だった当時をしのばせる絵が描かれた建物がありました。
昨日に続く晴天。
港町らしく、明るくのどかな空気が流れています。
まだ日向にいると暖かく、夏の終わりといった感じです。
海を越えれば、そこはイギリス。
左手の方にイギリスへ向かって海上を進む大きなフェリーが見えます。
どうやらブルターニュ地方を旅するのは車で、が基本のようで、町を取り囲む城壁の外はぐるりと駐車場が設けられていました。
サン・マロの二つある海岸のちょうど間にある灯台まで歩いてみます。
満潮になると灯台への道はすべて海に沈んでしまうため、あちこちに海藻がへばりついていました。
遠くにポツンと見える赤と白の塔が、サン・マロの灯台です。
手前までやってきました。
距離にしたら、200〜300mくらいでしょうか。
すぐにたどり着けます。
町の方を振り返ってみました。
ぐるりと城壁で囲まれた、威風堂々の外観。
実はサン・マロの町は第二次世界大戦中、1944年に町並みのほぼすべてが失われるという壊滅的な被害にあったそう。
しかし、町になみなみならぬ愛着を持つ市民たちの努力で、瓦礫を一つひとつジグソーパズルのように組み合わせ、なるべくもともとのパーツを使いながら建物を復元していき、昔ながらの町並みを取り戻したとのこと。
戦争の被害で瓦礫と化したところを昔どおりによみがえらせた街としては、世界遺産になっている、ポーランド・ワルシャワ旧市街が有名ですが、同じようなエピソードを持つ街はきっとヨーロッパ全土あちこちにあるのでしょうね。
暗い過去を微塵も感じさせない、見事な町並みです。
また町まで戻って、これで見納めということでグランべ島のある海岸のほうへ。
生えている植物がいかにも海沿いのもので、とても面白い眺め。
海から吹き付ける風をたえず受ける運命にあるので、なかなかたくましい見た目です。
砂浜へ出る手前の壁に注意書きが。
あっという間に潮が満ちるので、グランべ島に渡るときは注意!とあります。
せっかくなので、砂浜へ降りてみました。
さくさくと足に伝わる砂の感触。
心地よい海風。
砂浜を歩くのって、独特の気持ちよさがありますよね。
本当に美しい海の色。
そろそろ荷物を持って駅に向かわないといけない時刻なので、ここで町歩き終了。
ホテルへ戻る道すがら、三ツ星レストランのシェフ御用達、高級バターとして有名なボルディエの本店を見つけました。
ショーウィンドウには、昔バターを作るのに使われていた道具類が飾られています。
昔からの慣習どおり、12時から14時半まではしっかりお昼休みとっていて、残念ながらお店に入ることはできませんでした。
隣にはボルディエのバターを使ったレストランも併設されていましたよ。
ホテルで預かってもらっていた荷物をピックアップしたら、一路駅へ。
さようなら。
三日間、お世話になりました。
サン・マロから普通列車でレンヌへ。
そしてレンヌからTGVに乗ってパリへ。
来た時と同じ手段でパリへ戻ります。
帰りの電車の中で、サン・マロの教会近くにあったパン屋さんで買った、ブルトン風カトルカールをお昼ごはん代わりに食べました。
カトルカールとは、小麦粉、砂糖、卵、バターの4つの材料をすべて同じ分量使って作るケーキのこと。
これだけでもかなりのパンチですが、このブルトン風は間にフランボワーズのジャムが挟まり、外側がマジパンで覆われています。
激甘。でも美味。
朝ごはんに続き、ハイカロリーなものが続きましたが、バターの香りがよく、全部食べきることができました。
フランボワーズジャムではなく、塩バターキャラメルが挟まったバージョンもあったのですが、それは考えるだけでいろいろ怖いですね…。
何事もなくパリに着き、この日から帰国日までまた友達の家にお世話になります。