うたかた日記

流れていく日々の中で感じるよしなしごとを綴ります。

クラシック音楽の祭典 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでゴルトベルク変奏曲

ラ・フォル・ジュルネという、毎年ゴールデンウィークに開催されるクラシック音楽のイベントで、バッハのゴルトベルク変奏曲のピアノ演奏を聴いてきました。

 

このイベントは、もともとフランスのナントで開催されていたものを日本に輸入したそうで、今年で11回目になるとか。

東京では東京国際フォーラムを舞台に、3日間で100以上のコンサートが行われます。

コンサートの演奏時間はどれも1時間くらいですが、その分お手軽に楽しむことができるので、普段クラシック音楽に親しんでいない人が生で聴いてみるいいきっかけになるのではないかな、と思います。

チケット代も従来のコンサートと比べて安く、私が聴きに行ったコンサートはS席とA席の2種類あり、S席3,100円でした。

 

毎年、その年のテーマがあって、そのテーマに沿ってプログラムが組まれます。

今年のテーマは「PASSIONS~恋と祈りといのちの音楽」で、恋愛をテーマにした甘美なものと、バッハなどの宗教音楽が中心になっていました。

 

いろいろ聴きたいものはあったですが、5/2(土)の12:30からよみうりホールで行われた、「躍動と瞑想のバロック~バッハ究極の変奏曲」のみを聴いてきました。

エカテリーナ・デルジャビナというロシアの女性ピアニストが、バッハのゴルトベルク変奏曲を弾くコンサートです。

 

私はクラシック音楽には普段まったくなじみはなく、譜面も読めないし、楽器も弾けません。

バッハのゴルトベルク変奏曲と言えば、天才ピアニストとして有名なグールドのレパートリーとして知られていることは知識として持ってはいましたが、グールドの演奏を予習として聴いたりすることもなく、コンサートにのぞみました。

そんな状況なので詳しいことはわからないのですが、変に感情を込めたり、“どやっ”とテクニックをアピールすることなく、すっきりしていて美しく品のある演奏だと思いました。

内面にぐっと入り込む音で、聴いていると自分自身の内部に深く潜っていって、瞑想状態になるような、とても精神性の高い音でした。

 

もともとバッハの書いた音楽がそうなのか、エカテリーナさんの弾き方がそうなのか、1時間もの間、ピアノ一台だけで作り出された圧倒的な世界がそこにはあって、無から有を生み出す芸術家の仕事ってあらためて素晴らしいなと感じたひとときでした。

 

今回演奏を聴いた、エカテリーナ・デルジャビナのゴルトベルク変奏曲のCD。

Goldberg Variation

Goldberg Variation

 

 

ゴルトベルク変奏曲といえば、グールドですよね。1981年録音のもの。

Goldberg Variations (1981 Version)

Goldberg Variations (1981 Version)

 

 

ピアノではなく、バッハの時代に使われていたチェンバロでの演奏としてもっとも有名だというレオンハルトゴルトベルク変奏曲

強弱がつけられるピアノとはどう違うのか、聴いてみたい一枚。

 

バッハ:ゴルトベルク変奏曲

バッハ:ゴルトベルク変奏曲