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うたかた日記

流れていく日々の中で感じるよしなしごとを綴ります。

極彩色の楽園〜若冲展 at 東京都美術館

アート

とっても楽しみにしてた若冲展。

開催2日目の土曜日に、さっそく足を運びました。
 
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9時半開館で15分ほど前には美術館に着いていたのですが、開場待ちでかなりの列が。
開場してからはそれほど待つこともなく、スムーズに会場に入ることができましたが、初めて迎える週末だというのに、早くも人、人、人で、会場内はちょっとした祭状態でした。
 
でも、そんなに人を集めてしまうのも納得なほど、若冲の絵の求心力はすごいと思いました。
これまで本やテレビなど、数々のメディアでたくさんの若冲作品を目にしてきたけれど、実際に見る絵の印象はまるで別物!!
印刷物や映像で見る若冲の絵は、濃厚で時としてどぎつく感じられることもありますが、実物はどんなに極彩色の絵でも透明感があって、命のきらめき、エネルギーを感じました。
圧倒的な密度なのに、透き通っていて、きらきらした世界。
いつまででも眺めていたくなる、至福の絵。
 
今回の展示の目玉である、寺院の内部をイメージさせる円形の空間に、釈迦三尊像を中心に15幅ずつ動植綵絵が飾られているのを観たときには、感動で胸が震えました。
本当に極楽浄土というものがあるなら、まさにこんな感じなのではないかと思うほど、圧倒的な世界。
本当にたくさんの人でいっぱいで、もみくちゃにされながら鑑賞しましたが、一枚一枚の絵と向き合っているときには、あまりの素晴らしさに周りのざわめきがすーっと消えて、どこか別の世界に入り込んでしまったような気がしました。
 
開催前もはじまってからも、各メディアで取り上げられていて、会期終了までますます多くの人で混雑することと思いますが、これはぜひ観て、体感してほしい、素晴らしい展覧会です!!
 
最後に、日本美術の最高傑作、との評価も高い「動植綵絵」30幅のなかで、特に私の印象に残った二枚をご紹介します。
 
雪中錦鶏図
 
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雪が降りしきる中、檜の木にとまっている二羽の錦鶏。
檜の緑、錦鶏の赤や黄色など、鮮やかな色彩に目がいきますが、一番すごかったのは雪の白の描写です。
同じ白でもとても繊細に塗り分けていて、サラサラとした粉雪、水を含んで重たく、ずっしりとした雪、溶けかかって一部氷になっている雪など、さまざまな雪の質感がその冷たさも含めて伝わってくるようでした。
そして、キーンと冷たく張り詰めた空気の中、すっくと上を向く錦鶏。
こちらもぴんと背筋を伸ばしたくなる絵です。
 
紅葉小禽図
 
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鮮やかな赤の世界。
でもなんともいえない透明感があって、葉に降り注ぐ光を感じます。
そして、この紅葉の赤、一枚一枚微妙に違って、同じ赤はひとつとしてないのです。
 
この絵は動植綵絵の中でも一番最後に描かれたと考えられているそうですが、ラストを飾るにふさわしい一枚だと思います。
 
ほかにも、この絵も、あの絵も、えっ、この作品まで!というように、若冲本の数々で目にする作品ばかり。
ユーモア溢れる墨絵は少なめで、彩色画がメインの構成ではありますが、若冲の無尽蔵な才能の煌めきを思う存分楽しめます。
 
★Information
東京都台東区上野公園8-36
 
4/22(金)〜5/24(火)