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うたかた日記

流れていく日々の中で感じるよしなしごとを綴ります。

Cinema:おみおくりの作法

銀座のシネスイッチで上映されて、静かに話題になっていた作品です。

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あらすじ
ロンドンのケニントン地区、民生係で働く独身の中年男性、ジョン・メイ。
彼の仕事は、ひとりきりで亡くなった人の葬儀を行うこと。
故人一人ひとりに対して、できる限りの時間をかけ、心を込めて丁寧に見送っていくジョン。
しかし、役所の経費削減のため、リストラされてしまうことに…。
奇しくも、彼の最後の仕事になったのは、彼の家の真向かいに住むビリー・ストーク。
これまでと同じように、心を込めて淡々とビリーを見送るために準備を進めるジョン。
最後の仕事に真摯に取り組む中で、彼自身の人生も少しずつ変わっていく…。

死そのものではなく、亡くなった後のお葬式をテーマにした映画です。
お葬式は、その人が人生で最後に経験する儀式。
死に様以上に、どのような人たちと関わって、どんな風に生きたのかが如実に現れる、その人の"生"がものすごく凝縮して表出する場ですよね。

物語では特に大きな事件は起こらず、淡々と静かに進んでいきます。
主人公のジョンは、自分が仕事で見送る人と同様独り身で、友人らしき人もいなさそうな、真面目を絵に描いたような人。
日々、仕事と家の往復でめちゃくちゃ単調な生活なのです。

私も少なからず、ジョンと似たような生活を送っているので、とても身につまされます。

一人きりで静かに生きて死んでいくのも悪くはないけれど、やっぱりそれでは淋しいかも…。
どういう終わり方をしたいかな?
(死に方ではなく、見送られ方、という意味で)

これからの生き方について、すごく考えさせられるいい作品でした。

★Information
「おみおくりの作法」
(2013年、イギリス=イタリア)