Manga:池田 理代子『ベルサイユのばら 11巻』(集英社、2014年)
7月14日はフランスの建国記念日。
手元にある本編はこれ。
1789年の今日、民衆の蜂起によって王家による圧政の象徴とされていたバスティーユ監獄が陥落し、フランスは王政から共和制へと舵を切った、記念すべき日です。
※この日をパリ祭と呼ぶのは、日本だけなんですね…。
先ほど、初めて知りました。
というわけで、ずっと気になっていたけれど、まだ読んでいなかった『ベルサイユのばら 11巻』を買って一気読み。
アンドレ、ジェローデル、フェルゼン、アランと、男性4人が主役の短編4本が収録されています。
まぁ、連載終了から40何年経っていますからね。
あの「これぞ少女漫画!」とうっとりさせてくれる繊細で華麗な絵は随分変わってしまっていて、ぱっと見誰なのかわからないキャラクターもいます。
おかげで醸し出される雰囲気も少し違っていて、漫画にとっての生命線はやっぱり"絵"なんだな〜と思わされます。
が、しかし、人生について考えさせられる骨太なストーリーの魅力は健在。
個人的には、アントワネット亡き後のフェルゼンのエピソードが好きです。
アントワネットの娘マリー・テレーズと、ウィーンの宮廷で偶然すれ違うフェルゼン。
マリー・テレーズの姿が、在りし日のアントワネットを彷彿とさせ、もう過ぎ去ってしまった人生の中で最も輝いていた日々を、甘い痛みとともに思い出す…。
きっと人生のいい時期って、ほんとにあっという間に過ぎてしまうんでしょうね。
そして、このエピソードに登場する、オスカルの父、ジャルジェ将軍の生き様がかっこよくしびれます。
久しぶりに本編を読み返したくなりました。
今、読んだら、また違った読み方ができそうです。
昔は自分の信念に従って、思うままに生きていくオスカルの生き方に憧れていたけれど、生まれながらに人の上に立つ身分を保証されていながら、女としての平凡な幸せを望んだマリー・アントワネットの方に気持ちが傾きそう…。
- 作者: 池田理代子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/08/25
- メディア: コミック
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もう中古でしか入手できないんですね…。
背景のベルサイユ宮殿の鏡の間に憧れて、はじめての海外旅行はフランス・パリへ。
ベルサイユ宮殿にも足を運んだのが懐かしい。
ベルサイユのばら 愛蔵版(第1巻) (Chuko★comics)
- 作者: 池田理代子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1987/03/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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