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うたかた日記

流れていく日々の中で感じるよしなしごとを綴ります。

Livre:図説 ヴィクトリア朝の暮らし ビートン夫人に学ぶ英国流ライフスタイル

19世紀末から20世紀初頭にかけて、イギリス貴族ダウントン家のお屋敷で繰り広げられる人間模様を描いた英国ドラマ、「ダウントン・アビー」。

とってもはまって毎週、NHKでの放送を楽しみにしていたんですが、シーズン3の放映が終わってしまいましたね…。

このドラマ、主人である貴族階級だけでなく、使用人も含めて様々な階級の人々の生活を、とても歴史的背景に忠実に描いているので、英国文化の一端が垣間見られるのも魅力のひとつ。

ドラマを見ていて、ドラマの舞台になっているヴィクトリア朝の英国文化をもっと知りたいと思って、手に取ったのが発売されたばかりのこちらの本。

『ビートンの家政本』といえば、イギリスのヴィクトリア朝のことを調べていると必ず出てくる書物です。
中産階級の主婦を対象にした、日々の家事から子育て、近所付き合いの方法まで、家庭運営のノウハウを書いている本で、発売当初から現在に至るまで! 読まれ続けているベストセラーだそう。
ドラマでは料理人パットモアさんの愛読書として登場しています。

この本では『ビートンの家政本』の内容にそって、ヴィクトリア朝中産階級の女性が、出会いから結婚、家庭の切り盛り、近所付き合い、子育てなど、どのような生活を送っていたのかが紹介されていきます。

今も昔も、母、妻、女と三役をこなし、家庭を切り盛りする女性の生活や、その日々の多忙さ大変さは変わらないものですね…。
「男性にはパブ(酒場)など魅力的な場所がたくさんあるので、家庭を居心地のいい場所にすることが大切です。そのためにはまず料理。美味しいもので心をつかみましょう。」
あるいは「子どもたちには家庭のあたたかさが幸福の原点です。そのことを植えつけてあげましょう。」
というような、今でも妻のつとめ、母のつとめとしてよく言われることがちらほら出てきます。

中産階級の人々はメイドを数人、あるいは一人でも雇うくらいの余裕はあったようです。
メイドになめられないように、かといって高圧的な態度で嫌われないように、うまく使用人を使うコツも登場しています。
「身分やお金があるって、ほんと大変!」とえらく庶民的なことを思ってしまいました。

夫、子ども、使用人、ご近所の方などなど、あちこち気を配らなくちゃいけなくて、ちっとも気の休まる暇がなさそう…。

でも大変でも、それをちっとも感じさせずさらっとこなしているように見せる。
そしてどんなに多忙を極めても、お茶を丁寧にいれたり、花を飾ったり、少しの余裕や遊びを忘れない。
そういう気持ちが暮らしを豊かにしていくことにつながるんでしょうね。

当時の図版や貴重な写真がたっぷりで、眺めているだけでも楽しめます。